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文脈効果

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同じ言葉や物であっても、状況によって意味が変わってきます。

例えば、王手をかけたという言葉は、将棋をしている時はそのままの意味ですが、野球の日本シリーズなどで王手をかけたという言葉は、勝利まで後一つという意味になってしまいます。同じ言葉でも状況で使い方が異なるわけです。

また、今のケースとは全く異なりますが、ただの焼きそばよりも、夏祭りでの屋台での焼きそばの方がおいしく感じるものです。同じ焼きそばでも、環境によって価値が変わるという例です。

このように、同じ言葉や物でも、環境や直前に起きたこと、前後の言葉で価値や意味が変わってきます。

よく国語などで文脈で言葉の意味を判断するなどと言います。

今回ご紹介する心理学用語は、文脈効果です。

文脈効果とは

文脈効果とは、前後の刺激や環境が、対象の知覚に影響を与えることを指します。

例えば、同じスプーンであっても、紙皿と一緒に家庭で置かれている状況と、レストランで高級の皿とともに置かれている状況では、レストランで置いていあるスプーンの方が高いように見えてしまいます。同じスプーンであっても、周りの環境や一緒に置いてあるもの次第で、価値まで異なるように見えてしまいます。

冒頭で例に出したような夏祭りの焼きそば、銭湯での牛乳なども、そこで食べるとおいしいという知識と、その環境の雰囲気が影響して、飲食物がおいしく感じられます。

他の例としては、「僕はコーヒー」という言葉があったとしましょう。喫茶店で「僕はコーヒー」という発言があった場合、この人はコーヒーを注文したいんだなということが理解できます。

これが、学校の休み時間に教室で唐突に「僕はコーヒー」と言われても、理解できる人はいません。何を言っているのだろうと思われてしまいます。教室でコーヒーと言われても、この日とはコーヒーを注文したいんだなと判断されることはありません。

このように、同じ発言でも、状況によって、認識のされ方が異なるわけです。

また、その時々の状況だけでなく、背景知識も文脈と見なされます。

「彼は酒を飲んで居酒屋に行った」という文は、ほとんどの人が、彼が居酒屋に行ってから酒を飲んだのだと誤認してしまいます。居酒屋は酒を飲む場所という知識が、「彼は酒を飲んで居酒屋に行った」という文章の認知を変えてしまったわけです。

私達は文脈で物事を判断する

私達はその時々の状況や過去の知識から物事を判断しています。その性質を利用して、何気なく選択しているつもりでも、実は誘導されていたということもありえるので注意が必要です。

先に挙げたスプーンの例がわかりやすいですが、大して価値のないものを、高いように見せかけて物を売られるかもしれません。何事も安易に考えずに注意して行動するという心がけが大切になります。

まとめ

ある物事に対して、前後の知覚、環境、知識などが影響して認知が変わることを文脈効果と言います。同じ発言や物でも、文脈によって意味や価値が変わるわけです。

文脈効果は私達の日常にあふれています。文脈効果を利用して、マーケティングの世界では、いかに安いものを高く多く売るのか研究されています。

私達も時には立ち止まって、それは本当に価値があるのものなのか、必要なものなのか、場の雰囲気に流されていないか考えることが、大切になります。

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