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実験者効果とピグマリオン効果

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心理学の実験は人が関わっていることから、どうしても主観がまじってしまいがちです。そういったものを極力排除しようと心理学者は努力しますが、なかなか難しいものです。

今回はそのような問題点に関連する、実験者効果についてご紹介します。

実験者効果

実験者効果とは、実験者が参加者に対して実験の内容とは異なる影響を与えてしまうことを指します。

実験者効果が働くと、実験者の都合のいいように実験が進んでしまいます。実験を行うときに実験者がこうなって欲しいという気持ちを強く出してしまうと、実験の参加者もその気持ちをなんとなく察してしまい、変に意識した行動をとってしまうわけです。

結果として本来はありえなかった都合のいいデータがとれる危険性もあります。実験者の意図通りに進んだわけですが、全くもって意味のない自己満足のデータなわけですね。実験者はそのようなことを避ける必要があります。

実験をする以上、そのことが起こりえると思って自信を持ってやっているのでしょうし、変なデータがとれるよりは、自分が思ったような結果が出た方がいいに決まっています。なので油断すると、ついつい実験がうまくいくように無意識に誘導してしまいます。実験者効果は実験者にとっていつも注意すべきことなのです。

よく社会心理学の実験では実験の本当の意図は伏せて関係ない作業をさせることがあります。これは実験の参加者に実験の意図を読まれて、実験者の望むような行動をされることを避けるためです。

ピグマリオン効果

実験者効果の一種でピグマリオン効果というものがあります。心理学者のロバート・ローゼンタールが提唱したことから、ローゼンタール効果と呼ばれることもあります。

ピグマリオン効果というのは、教師が生徒に期待をかけると、その期待された生徒は成績が向上するというものです。

教師のその生徒を伸ばしたいという気持ちが生徒に影響して、結果的に生徒の成績が伸びたわけです。生徒のことを期待することで、その生徒のことを細かく気にするようになるでしょうし、声をかけることも増えるでしょう。生徒ができるようになればほめることも増えます。生徒は教師にいい扱いをされて気分が良くなり、さらに学習に対する意欲を向上させます。結果的に学力が向上するわけですね。人はほめると伸びるとも言いますし。

このように周りの人間の気持ちや意図が人に影響するということはありえます。ただしピグマリオン効果に関しては、実験のやり方が正しくないとの批判もあり、実際に期待による教育効果があるのかどうかは、議論が続いています。ローゼンタールの実験には再現性がないという批判もあります。

どうやら難しい問題みたいですね。ただしピグマリオン効果は教育に携わる人間ならみんな知らされるものですし、知っていて損はないと思います。

まとめ

実験者効果は、実験者が実験をうまくいかせたいと思う気持ちが実験参加者に影響する効果のことです。

ピグマリオン効果は教師の期待が生徒の成績を向上させるというものです。

どちらも人が人に影響を与えています。

このように人というものは人の影響を強く受けるものです。特に子どもは周りの人間の影響を強く受けますので、子どもと関わる時は、そのことを常に頭に入れておきたいですね。

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