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傍観者効果とアダルトチルドレンの症状や治療法について

人というものは時に優しく時に冷たいものです。

昔、都会の人間は冷たいというような言い方がされました。人が困っていても誰も助けてくれない、近くに住んでいる人に関心を持たず人のつながりがないという言い方がされていました。

しかしながら、他人に干渉しすぎるのも息苦しくなりますし、面倒ごとに巻き込まれてはたまらないという気持ちも理解できます。

しかしそのような気持ちから悲劇が生まれることもあります。

今回ご紹介する用語は傍観者効果というものです。これは心理学の用語の中でも有名なものですので、ご存知の方も多いかもしれませんね。

傍観者効果と、傍観者効果にまつわる、アメリカで起こった事件について紹介していきたいと思います。

傍観者効果

傍観者効果とは、ある出来事に対して、自分以外の人がいる時は、自分から動こうとしないという心理のことです。人が多ければ多いほどこの傾向は強まります。他に人がいることで、自分を傍観者として振る舞ってしまうわけです。

他の人がいると安心感があります。期待もしてしまいます。自分がしなくても誰かがやってくれるだろうと考えてしまうわけです。もしも誰も動かないなら、誰も動かない程度のことだから大丈夫だと判断してしまいます。

また、人数が多いことで、仮に行動すべきことでも他の人も行動していないのだから、自分だけが非難されることはないだろうと考えてしまいます。責任の所在がはっきりしないため、できることなら他の人に任せて自分は何もしたくないと思ってしまうんですね。これは日本人によくある心理のように思えます。

このような考えを持つ人は特に子どもにも多い気がしますね、そして学校の先生にしかられるという流れを経験したことがある人もいるのではないでしょうか。

また、集団は安心感以外にも不安感を生みます。もしも自分が率先して動いたら、目立つことになり、周囲から変な目で見られたり悪口を言われたりするのではないかと考えるわけです。

傍観者効果は人任せの心理と、人の目を気にする心理が組み合わさって起こるのです。

キティ・ジェノヴィーズ事件

1964年にアメリカで起きた有名な殺人事件です。なんと目撃者が38人もいたのにも関わらず、通報されることはなく、被害者は何度も刺されて殺されてしまったのでした。

被害者は一度にやられたわけではありません。犯人は周囲に顔を見られるのを恐れて一度その場から離れ、様子を見てまた戻って、傷を負ってろくに動けない被害者を再び襲いました。それにも関わらず誰も通報しませんでした。

結果、被害者は亡くなってしまったのです。

これは、面倒なことに関わりたくないという心理と、街の中で目撃者も多いから誰か通報しているだろうという心理が傍観者効果を生み、起こってしまった悲劇なのでした。

傍観者効果は、人が多いために、何か事件が起こっても行動を起こさないという心理を表した言葉です。人が多ければ多いほど、行動を移さない可能性が高まります。

集団というものは基本的に頼りになるのですが、時には害悪になってしまうというお話でした。

他の人がいるから自分は何もしないという姿勢は安全ではありますが、時に防ぐことができた悲劇を生んでしまうということは、頭の片隅に入れておきたいですね。

普通に生活はできている、友達もいる、結婚をして子供もいる、特に問題はないはずだけど、なぜか毎日が生きづらい。何をしても心の底から楽しめない、怒りを素直に表せない・・・。もしかすると、アダルトチルドレンかもしれません。

人間、体が大人になれば心も自動的に大人になるわけでなく、心だけ置き去りにされたまま大人になる事も案外多く、特に育ってきた家族に問題がある場合、子供の心のままの大人、アダルトチルドレンになってしまいがちです。

そんな、アダルトチルドレンについて掘り下げていきます。

アダルトチルドレンになる環境

アダルトチルドレンが育つ原因は2種類あります。1つはアルコール依存症の家族。もう1つは、機能不全家族です。

機能不全家族とは、はた目から見れば普通の家族でも、内情はバランスが大きく崩れている家族の事を言い、日本の家族の80%は機能不全家族だと言われています。

アダルトチルドレンを作り出してしまう機能不全家族の具体例を挙げますと、愛情不足・子供を否定し続ける・過大な期待をかけ続ける・体裁を気にしすぎる・暴力や虐待があるなど、多岐にわたります。

アダルトチルドレンの問題点

改めて誤解のないようにお伝えしておくと、アダルトチルドレンは病気ではありません。にも関わらず「生きづらくなる」原因はどこにあるのでしょうか。

機能不全家族に育った子供は、バランスの悪い家族を何とか立て直そうと立ち回る事になり、周囲に気遣い、自分の感情を子供らしく出すことなく大人になります。又、大人を信用せずに育ってきたため、周りに頼る術を知らず、甘えるのが下手です。そして、家族のバランスの悪さは自分のせいではないかと疑い続ける為、自己評価が低くなります。

さらに、最大の問題点は、アダルトチルドレンが育てた子供もまたアダルトチルドレンになりやすい、すなわち負の連鎖を断ち切りにくい点です。

アダルトチルドレンから回復するには、まず、自分の中にある傷ついた子供の部分(インナーチャイルド)を認めて癒してあげる事が必要であり、今の自分を責めることなく認めることがはじめの一歩です。

そして、おそらくそんな生きづらい自分を作った家族を責めたくなりますが、誰を責めても結果的には自分の心を苦しめているのと同じことです。やり方はどうあれ、一生懸命子育てをしたことには変わりないのですから、憎しみを手放すのが、回復への近道です。

もし周囲に「アダルトチルドレンかも?」と思う人がいたら、その人はすでに自分を責め続けて心が疲れています。

そっと寄り添ってあげて下さい。

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