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人付き合いの取説・・・キャッテル

心理アニメ

人見知りな人にとって、新しい人と接することが非常に苦痛であり、できれば「こんな人にはこんな風に接せよ」などの、取り扱い説明書があればいいのに・・・と思っている人も多いのではないでしょうか。

又、少なくとも相手がどのタイプに属する性格の人なのかを前もって知っておくだけで、心の準備的には大きく違って楽になります。

今回ご紹介するキャッテルは、性格をかなり細かく分類しようと試みた、特性論(人が一貫して行う行動を、その人のパーソナリティとして位置づけようとする理論)を代表する心理学者です。

今も昔も、難しい人間関係に一石を投じたいと考えた心理学者、キャッテルについて、少し掘り下げてみます。

【レイモンド・キャッテル】

1905年~1998年、アメリカの心理学者。同じく心理学者のオールポート論ずる「特性論」を引き継いで、パーソナリティ心理学と心理テストの分野で活躍しました。
科学的に見たパーソナリティ分析

パーソナリティについて、特性論の創始者であるオールポートは、「個人の環境に対し、独自に形成された適応方法が、人格となっている」という、いろんな人を見てみたら、どうやらそうらしい、という精神分析的な立ち位置になっています。

それに比べキャッテルは、「人がある状況や人間関係に置かれたとき、どのように反応するかを予測可能にする為の研究である」という、いわば行動予測的(行動主義的)立場をとっています。

両者のパーソナリティに対する考え方を比較してみると、キャッテルの方が、パーソナリティを分析する事により人間の行動を予測して、対応する方法として確立するという、科学的心理学を目指すものとなっています。
人間関係のマニュアルに

パーソナリティを科学心理学として分析し、人付き合いのマニュアルにする為、パーソナリティ診断(性格検査)をするための心理テストをキャッテルは考案しました。中でも完成度が高いのは、「キャッテル16人格因子質問紙検査」と「CAS不安測定検査」です。

同じく特性論を唱えたオールポートも、パーソナリティ分析のために、辞書から1800種類の単語を使って分析を試みましたが、キャッテルはさらに多く、4505語の、意味の類似しない言葉を抽出し、それをさらに支配性・大胆さ・繊細さ・猜疑心・罪悪感など16因子に分類することで、性格を分析しようと試みました。

キャッテルは、この性格分析法により、個々に持つ人格と、ある程度他者とも共通する人格、さらには表面的に見て取れる人格とその裏に隠される人格など、かなり細かく人格を分析しました。
最後に

心理学者アドラーは、「すべての悩みは対人関係である」と言ったように、職場でも学校でも家族でも、すべてが人付き合いであり、そこでの摩擦が悩みになってしまいます。

心理学という、正解の出ない心の学問において、その悩みの尽きない人間関係に、何か正解のようなものが欲しいと思うのはいわば当然の流れです。何年か前に、血液型ごとの取扱説明書なるものがベストセラーになっていましたが、自分の性格のマニュアルも欲しいし、こんな性格の人に対し、こんな性格の私は、このように対応すれば軋轢なく万事うまくいくでしょう・・・なんて説明書があれば、どんなにありがたいかと、全国の人見知りたちは(かく言う私もですが)思うのではないでしょうか。

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