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心理学者エリック・バーンとアイゼンクの考え方と名言

かつての精神分析は、「心がどうなっているかを研究する」分野であり、その結果、現状をどう改善するかという概念はありませんでした。

皆様もご存知の精神学者フロイトは、心の内面を、自我・超自我・エスに分類し、無意識が行動に重要な影響を与えているという理論を展開しましたが、与えている結果、その行動を改善したいといったところまで踏み込んではいません。

今回ご紹介する心理学者、エリック・バーンは、人間の行動に及ぼす心理的影響を分析するだけにとどまらず、その行動を用いて他者との交流を通じて、心と行動を快適にすることを元に編み出された、「交流分析」という概念を打ち出しています。

現代のカウンセリングの基礎とも言うべきその内容に、迫ってみましょう。

エリック・バーン

1910年~1970年、カナダ出身の精神科医。交流分析(TA)の提唱者として、現在のカウンセリングに多大な影響を与えました。
交流分析
医者と患者、あるいは心理カウンセラーとクライアントの間で、自分の症状や思いをどのように会話するかを、いくつかのコミニュケーションパターンにあてはめ、会話方法の分析をしました。そして、お互いがそれぞれ言いたい事や告げたい事を言うだけではなく、お互いが病状が完治するように協力するには、どのような対話は必要か、などの分析をし、それを”交流分析”と呼びました。

交流分析の要素

相手の存在を認める発言全般を呼びます。

エゴグラム

心の状態を「親の心」(相手を褒めたりねぎらったりする心理)、「成人の心」(状況を判断する心理)、「子供の心」(天真爛漫な心理)に分け、グラフ(エゴグラム)に当てはめ、自己分析します。

コミニュケーション

自分に②の3つの心があるとすれば、相手にもあるわけで、それを理解する事で、相手の気持ちも理解しやすくなります。

人生態度

自分と他者に対する基本的な心理的立ち位置(自分にも他者も×、自分○他者×)を呼び、自己心理を分析しつつ、自分も他者も○を目指します。

心理ゲーム

気付けば、もめるときは同じ内容で言い争いになる場合、「心理ゲームをしている」という解釈になります。これは、ストローク不足(飢餓)の時に起こる事が多く、原因がわかれば改善できます。

時間の構造化

人はストロークを求めるために、どのような時間の使い方をしたかを分析すると、その人の生き方のパターンを分析でき、生きがいのある時間の使い道を探る事が出来ます。

人生脚本

人は養育者と触れ合う中で、良い脚本、あるいは悪い脚本を受け取り、人生を進みます。もし自分が良くない道を歩んでいると思ったら、養育者より脚本を受け取っていること自体に気付いて手放し、本来の自分のを取り戻すことができます。

インターネットで特集されている「自分を好きになるために」や、自己啓発本などの「幸せになるための○箇条」などを読んでみると、エリック・バーンが提唱する交流分析論をかみ砕いて説明されている内容が少なくないなぁと感じました。

相手によって癒されたり傷つけられたり成長したり、相手とのコミュニケーションは、自分の心を浄化する意味でも、必要不可欠な事です。そう感じながら日頃を過ごしてみると、今までとは違った景色が見えてくるかもしれません。

今回ご紹介する心理学者は、かなり現代に近い年代に活躍した、アイゼンクです。

1800年代に、ヴントによって心理学という分野がこの世に誕生してから、かなりの月日がたち、目に見えない心の事について、様々な心理学者が、多くの説を唱えてきました。

特に、自分の人生を左右するに「性格」については、自分でわかっているようでわかっていない、その判断が難しいところではありますが、かつては、ユングやフロイトが説いた、無意識からの心理に対し、アイゼンクは真っ向から反対した説を唱えています。

では、どのような考えを示したのか、ご紹介してきます。

ハンス・アイゼンク

1916年~1997年、ドイツの心理学者。パーソナリティ研究と行動療法の分野で功績を残しました。
フロイトはもう古い!

かつてフロイトが提唱した、無意識を掘り下げることで神経症を治療できるとする精神分析論について、全く根拠がないと真っ向から反対しています。

アイゼンクは、何度かこのサイトでもご紹介した行動心理学を応用して、社会不適合な行動を、適応する行動に変えると共に、その行動を繰り返して学習させることによって神経症の治療を試み、行動療法の先駆者となりました。

又、パーソナリティ分析においても、自我(リビドー)や超自我などの無意識下の心理から性格を分析するには、根拠がなさすぎるとして、新しい性格分析方法を提唱しています。

性格に作用するものは、遺伝か環境かという論争が流行の中で、どちらも作用することで、各人の性格が決まるという、折衷論を唱えていました。
パーソナリティ分析

アイゼンクの性格分析は、「内向性‐外向性」「神経症的傾向」「精神病的傾向」からなるとし、それぞれが掛け合わさる事で、行動パターンが決まると説いています。

では、それぞれの特徴と、掛け合わさった4パターンの性格分析を詳しく見てみましょう。

アイゼンクの性格分析

「外交的」・・・社交的で会話好き、テンションが高ぶりがちで、常に外部からの刺激が必要

「内向的」・・・常に神経が過敏であるため、静かな状況が必要

「神経症」・・・許容限界値が低く、マイナスのストレスに対し、感情がネガティブに陥りやすく、簡単に緊張や動揺が起こる

「安定性」・・・感情のコントロールができ、平常心を保つことが可能

アイゼンクの性格分析の掛け合わせ

<安定性外交的>陽気タイプ、屈託がないリーダー格など、楽観的資質を持つ

<不安定性外交的>神経過敏、落ち着きがなく興奮気味、移り変わりが激しく衝動的で無責任

<安定性内向的>淡白なタイプ、落ち着いており、平和的で思慮深く慎重

<不安定性内向的>おとなしい、控えめで悲観的、冷静で融通がきかず、心配性で不機嫌

アイゼンクのパーソナリティ分析、いかがでしたか?

ご自身はどのタイプにあてはまりましたか?

かつて、自分の行動は自分の意思ではなく、ほとんどが無意識によって突き動かされている・・・行きつくところは性的欲求で心理は支配されている・・・と思われていた時代から100年ほどたち、かなり現代の性格分析に近づいてきているのが、アイゼンクの分析パターンを見ているとわかりますね。

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