27Mar

日本人は集団主義であるということは昔からよく聞きますよね。
団体行動を重んじる教育がなされていますし、学校、会社でもいまだに出る杭は打たれるの空気があるところもよくあるのではないでしょうか。
そんな日本人の集団に対する意識でおもしろい実験の結果がありますのでご紹介します。
人は集団だと悪いことを軽く見る
あなたに悪いことが起きた時、一人よりも集団だったら安心しませんか。
これはある意味当然と言えば当然のことです。
つらいことがあった時に一人だと心細いものです。
誰かといるとつらい気持ちを共有することもできますし、力を合わせて困難に立ち向かうことも可能となるでしょう。
それでは次のような状況だとあなたはどのように感じますか。
あなたの食生活では数年以内に命に関わる重い病気になります、ただしあなたと同じ食生活をしている人は日本に100万人います。
こう言われた時にあなたは食生活を変えようと思いますか、それとも大丈夫だと思いますか。
次のような状況ではどうでしょうか。
あなたの食生活では数年以内に命に関わる重い病気になります、あなたと同じ食生活をしている人は日本にいません。
これだと食生活を変えようと思いますか、大丈夫だと思いますか。
だいたいの人が、同じ食生活をしている人がたくさんいるなら大丈夫、他に同じ食生活をしている人がいないなら危険に違いないと感じたのではないでしょうか。
どちらも数年以内に命に関わる重い病気になりますと断言されています。
それにも関わらず、同じ状況の人がたくさんいると知ると、なんとなく大丈夫なような気がしてしまうのです。
人は、集団の中にいるとリスクをあまく見てしまう傾向があるんですね。
この傾向は日本人だけではありませんが、日本人が特に強い傾向を示すようです。
日本人は集団だといいことが起きると錯覚する
他にはこのような実験があります。
くじを数回分引いて、くじに書かれた数字の合計が一定数に達すると罰ゲームを受けなく良いというものです。
これで自分一人でくじを数回引くのと、数人で一人1回くじを引くのでは、結果に差が出るでしょうか。
当然、くじを引くだけなので一人で数回引こうが、みんなで交代で1回ずつ引こうが結果に差が出るはずがありません。
ところが、集団でやった方がいい結果になると考える人が多いのです。
そしてこの結果は日本特有のもので、アメリカ人は逆に自分だけで引いた方がいい結果になると考えるようです。
これは文化の差で、よくアメリカ人の方が個人主義だと言われますが、そういった意識がこの実験の結果にも出ていると言ってよいでしょう。
日本人は集団に安心を覚えて良い未来に結びつくんだと無意識に思っているみたいです、おもしろいですね。