28Mar

私達が日常で思考するときに、2つの思考パターンがあることはご存知でしょうか。
例えば、コインが表、表、表と出る場合とコインが表、裏、裏と出るのはどちらの方が出る確率が高いかと質問されたとしましょう。
この時に確率をきちんと考えてから答えを出す人もいると思います。
また、何も考えずに雰囲気でこっちの方がよく出る気がするからこっちと言ったふうに経験や勘で決める人もいるでしょう。
このように、私達が何かを考えるときには、厳密に思考して決断をする場合と、今までの経験、感覚を頼りに決断をする場合があります。
これらの思考のやり方をそれぞれアルゴリズムとヒューリスティックと言います。
アルゴリズムとは
アルゴリズムとは厳密に思考し論理的に結論を導き出す考えの仕方です。
どちらが得だとか計算する時にこの思考があると間違いが少ないです。
メリットとしては数字や理屈で考えるため、正しい判断になることが多いということです。
ただし、一見アルゴリズム的な思考法は素晴らしいようですが、いつでも必ず有効というわけではありません。
アルゴリズムのデメリットとしては結論を出すために時間がかかるのと、疲れてしまうということがあります。
私達が日常で何かを決めるときになんでもかんでも細かく考えていたら無駄に疲労してしまいますし、考えすぎると何もできなくなってしまいますよね。
必要がない時にアルゴリズム的な思考をしても仕方ないわけです。
もちろん論理的な思考というものは大切なので、決して軽視していいわけではありません。
詐欺などにだまされないためにも、アルゴリズムの思考は大切です。
ヒューリスティックとは
ヒューリスティックとは感覚的な思考をすることです。
私達は日常ではよくこのヒューリスティック的な思考をしています。
二つの会社の製品があった時に、こっちはCMで見たからとか、パッケージの雰囲気がいいからとか厳密にどちらが良い製品か吟味せずに購入することはあると思います。
このヒューリスティック的な思考は感覚で決めるため、とても楽だというメリットがあります。
細かく頭を使わないので日常生活ではこちらの方が負担なく過ごすことができます。
ただし、イメージで判断しているので安易な広告や詐欺に釣られてしまうという恐れがあります。
日常生活では、時には、良さそうに見えても本当にそうかと一歩立ち止まって判断する必要があります。
また、ヒューリスティックでおもしろい話があるのでご紹介します。
ある女性について説明します。
その女性はとても聡明で、ものごとをはっきりと述べる行動的な人です。
また、学生時代は哲学を専攻し、差別問題などの社会問題にも深く関わっていた人でした。
さて、ここで質問です。
この女性の職業はどちらの可能性が高いでしょうか。
1.銀行員
2.女性解放運動をしている銀行員
どちらかわかりますか。
答えは1ですね。
なぜなら、1も2も銀行員で、2だけ女性解放運動をしているという条件がついています。
女性が2であった場合、1も当てはまることになるので、可能性としては1が高いに決まっています。
でも、この女性の説明を聞いた人は、1ではなく2と答えてしまうのです。
論理的に考えれば1であるとわかるのですが、説明のイメージに2がぴったりなため、2の可能性が高いと判断してしまうわけですね。
このように、感覚で判断すると、単純な間違いをしてしまうこともあります。
私達も日常の中でこのような単純な間違いをしないように気をつけたいものですね。
まとめ
今回はアルゴリズムとヒューリスティックの思考をご紹介しましたがいかがでしたか。
どちらが良い悪いではなく、状況に応じて使い分けたいですね。