29Mar

思春期くらいになると、自分とは何かだとか自分がどう見られているかという意識が高まります。
自分に対する意識のことを心理学では自己意識と言います。
この自己意識をしやすい人のタイプには私的自己意識が強い人と、公的自己意識が強い人がいます。
この二つの自己意識、どんな違いがあるのか、ご紹介したいと思います。
私的自己意識とは
私的自己意識とは、自分とは何かだとか、自分の気持ちや考えに対する意識のことです。
この私的自己意識が強い人は、自分の信念や気持ちに正直です。
それに反することはしたくないという気持ちがとても強いです。
自分がどんな人間か自覚しようと努力をしますし、一歩離れて自分というものを観察することができます。
私的自己意識が強い人は、自分らしさというものにとても注意が向いています。
公的自己意識とは
公的自己意識とは、私的に対する公的、つまり他人にどう見られているか考える自己意識のことです。
この公的自己意識が強い人は、他人の評価を気にします。
周りからどう思われているのか、変でないか、大丈夫かなどと気にして、自分のことを良く見せようとする傾向があります。
他人から見られているという気持ちがとても強いわけですね。
自己意識もほどほどに
あなたは自己意識が高い人でしょうか。
高い場合、私的自己意識と公的自己意識どちらが強いタイプでしょうか。
人からどう見えるか考えて、人の目を気にしている、女性の場合化粧もよくすると言う人は公的自己意識が強いと考えられます。
自分とは何かよく考える、自分が思ったことをやる、自分の考えを整理して、それに基づき動く、意に反することはしたくないというタイプの人は、私的自己意識が強いと思われます。
これらの自己意識は自分のアイデンティティを確立する上でとても大切なものなのですが、あまり自己への注目が強すぎると、うつ病などの病気の原因になってしまうので注意が必要です。
どちらの意識が強い人も、理想の自分というものを考えてしまい、そのギャップに悩まされるということがよくあります。
また、人間関係に支障が出ることもありえます。
私的自己意識が強すぎては他人への興味が薄れるかもしれませんし、自分の信念を通すことで他人と衝突するかもしれません。
公的自己意識が強すぎると、自分をよく見てくれる他人がいないと心が安定しなくなるかもしれません。
何事もほどほどが良いとはよく言いますが、自分に対する意識についても、ほどほどが一番いいのです。
ほどほどに自分に意識を向けつつ、様々な経験を積んで、自己の成長を促しましょう。