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手抜きも時には必要か?アリ社会に見られる社会的手抜き

心理アニメ

心理学には様々な種類があります。臨床心理学、教育心理学、社会心理学などがよく見かけるものです。

この中の社会心理学は、集団の中で個人がどのように振舞うのか影響などを研究する学問です。

その社会心理学の用語の一つに社会的手抜きというものがあります。

社会的手抜きとは

社会的手抜きとは、何かをしようとした時に、一人でやる時よりも、集団でやった時の方が一人あたりの仕事の効率が落ちる現象のことです。

リンゲンルマン効果とかフリーライダー(ただ乗り)現象などと言うこともあります。

一人の時は頑張っても、集団になると力を抜くわけです。要するに、サボりが出てくるということです。

リンゲルマンという心理学者が行った綱引きをする実験によると、一人の時に比べ、二人、三人、八人と人数を増やした時の方が、綱を引っ張る力が弱まったそうです。

皆さんも一緒に重い物を持った時や、集団で声を出す時に力を抜くことはありませんか。

ばれなければいい、頑張らなくても影響が出なければいいという気持ちが出てくるわけです。個人評価がはっきりしない時に現れるんですね。

さて、この社会的手抜きですが、なんとアリの世界にも見られるんです。

アリ社会に見られる社会的手抜き?

ある研究によると、アリの集団の中で、労働の回数が一割にも満たないアリが一定数見られるそうです。

アリというと、アリとキリギリスの寓話に見られるように、とても真面目にコツコツ働くイメージがあります。

しかし実際はそうではないというわけです。

また、この研究のおもしろいところは、サボるアリを集めて集団を作り直しても、優秀なアリだけ集めて集団を作り直しても、やはり一定数のサボるアリが出てきてしまうというところです。

これだけ聞くと、社会心理学の用語である社会的手抜きがアリにも当てはまり、この心理はとても良くないことだという結論になります。

しかしながら、このアリのサボりは単なる社会的手抜きではなく、実は必要なものだったのです。

前向きな手抜きは必要

このアリの研究ですが、実は続きがあり、このアリのサボりは実は集団のために必要なものだったということが明らかにされています。

アリの集団は全てのアリが懸命に働くよりも、こういった手抜きをするアリがいた方が長続きするそうです。

普段頑張っているアリが疲れた時に、普段手抜きをしているアリが代わりに動いて働いてくれるため、かえってバランスが取れるとのことでした。

これは人間にも当てはまります。

いわゆる社会的手抜きのように後ろ向きな理由で手を抜くと、集団をだめにしてしまう可能性が高まります。

そうではなく、いざという時のため、また、長く確実に成果を上げるためにうまく前向きに手抜きをすることによって、個人が潰れることも回避できますし、集団としても効率よく働くことができるわけです。

頑張ることも大切ですが、ほどほどの手抜きも必要であるというお話でした。

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