心理学の種類・心理学者・日常で役立つ心理学と心理テストを紹介します。

menu

メンタル心理.net

失敗は見て見ぬふりしてほしい子供の心理学と身近な心身症の原因や治療方法

子供のころ、「母親という生き物は、どうしてこうも世話をしたがるのだろうか」と、そっとしておいてほしいなぁと思う時期がありました。そして「女性は母親になり、母性が増すことによって、世話好きになるものなのか」とも思っていましたが、自分が親になっても特に世話好きになるような気配はなく・・・。

世話好きは度を超えると「過保護」「過干渉」

過保護・過干渉とは、「痛い目に合わせたくない」「悲しさ苦しさは無いほうが良い」という親心ゆえに、先回りして厄介事を始末してくれる、一種の愛情表現ですが、子供にとってはそれが悪影響になる場合もあります。

今回は、このような親から子への「過保護」「過干渉」についてお話します。

過保護・過干渉になる原因

子供に対して過保護・過干渉になる、一番身近に起こりうる理由としては、「夫婦(父と母)の関係性」ではないでしょうか。

「働きすぎ」日本では、ダンナさんは育児・家事に参加せず仕事漬けで、家の事は全部奥さんにまかせっきりという家庭が少なくありません。しかしながら、家事と育児を平行してこなすのは結構な重労働であると同時に、人間を育てるのですから相当なプレッシャーがかかります。しかし相談したくてもできずに一人で抱え込むことになります。

その辛さや重さをわかってほしいのに、わかってもらえないというダンナ様への怒りが湧いてきて、その意識をそらせるために、子供に一点集中してしまう、子供に干渉する事で自分が必要であることをアピールする、という構図です。

子供側としても、最初は「自分でできる」と抵抗しても干渉が収まる気配はなく、意思決定から身の回りの世話など、すべて親がしてくれる環境に居心地が良くなり、やがて抵抗する事を諦めるどころか、親の言いなりになってしまいます。

そうなると、親子のお互いの利害が一致して依存しあう関係になります。これを心理学用語で「癒着」と言います。

子どもの失敗はまず観察

日本には、「失敗は成功の母」という素晴らしいことわざがあります。言うまでもありませんが、失敗無くして成功はないという意味ですが、ドイツにも「子供は失敗する権利がある」という言葉があります。

この言葉のように、ドイツの子育ては「いかに失敗し、どのように修復するか」を学ばせる事に子育ての重きを置くそうです。

日本では、子供が失敗すると、「だから言ったでしょう!」と、失敗したことに叱りますが、ドイツでは、好きなように行動させ、失敗しても叱責せずに、次にどう軌道修正するかを見守るのだそうです。

そうすることで、痛みを伴う失敗は、二度としないように心掛けるだろうし、失敗転じて成功した場合は、その喜びと共に行動パターンをインプットするという、学習能力が高まりますよね。

子供が失敗する事や、辛さを経験することは、そんなにイケナイ事なのでしょうか。

普段の出来事を思い出してみても、スムーズに終わったことは忘れがちで、トラブルがあったほうがずっと記憶に残っている気がします。

たくさん悩んで選択して、それが良い結果をもたらせば自信へとつながり、社会へ安心して羽ばたけるようにするのが親の務めだと考えるなら、過保護や過干渉が真反対の行為である事が自ずとわかってきますよね。

心身症という言葉を聞いたことがありますか。心身症という医学用語は一般にも広く知られているようです。しかし、心身症の概念はやや難しいので、ここでゆっくりとみていきたいと思います。人はストレス反応が改善されずに慢性化していくと、メンタルヘルスの疾患だけではなく身体面での疾患に至ることがあります。身体症状が主となっているけれどもその診断や治療に心理的な要因が深くかかわっているものを心身症と呼んでいると理解するとよいでしょう。

心身症の例

心身症の例としては、本態性高血圧症や胃・十二指腸潰瘍などがあります。こういった症状の患者さんの中には自律訓練法でリラックス方法を訓練したりストレスに対して適切な対処方法を身に着けてもらうことで、薬が必要なくなる方がいらっしゃいます。また、過敏性腸症候群のように、そのほとんどを心身症として扱ったほうがよい疾患もあります。このように、心身症としての身体症状はその症状を引き起こしている器官によってさまざまであり、患者さんによって異なっているといえるでしょう。

心身症の治療方法

心身症の治療としては、自律訓練法、カウンセリング、行動療法、バイオフィードバック法、交流分析法など一般的な心理療法が選択されることが多いです。まずは、心身症の治療にあたっては身体症状に対する適切な治療を行い、身体的な苦痛を軽減させることから始まります。その後に、心身症の原因となっているストレスなどに対して治療を進めていくことになります。この心理療法の際には、治療者と患者さんの治療関係が非常に重要になってきます。治療者と患者さんの間に信頼関係ができていれば、治療は有効に進んでいきます。しかし、信頼関係が不十分の場合には治療は進展しないばかりか悪化してしまうこともあります。患者さんも自分の気持ちを治療者に素直にぶつけてみるのもよいでしょう。

心身症の予防について

心身症の発症についてよくいわれることがあります。それは、身体的にも精神的にも疲れている状態が続いていたり、よく眠れない状況が続いていたりすることが多いということです。この状態を早期に解決することができれば、心身症としての身体疾患の症状を和らげることができると考えられます。そのため、心身症の予防としては、まず疲れているということをしっかりと認識することが大事になります。そのうえで、疲労の原因を取り除き、休息をとる時間を設けるようにしましょう。心身症になりやすい人には自分の気持ちを抑えて、周りの人の期待に応えようと一生懸命に努力する人が多いといわれています。ですから、周りの人のために努力するばかりではなく、たまには自分の生活を楽しむゆとりをもてるように気持ちを切り替えることが大事になります。

心身症の患者さんへの対処

患者さんのストレスの軽減のために、家族や周囲の人たちができることがあるのか、一度振り返ってみるとよいでしょう。また、患者さんによっては職場や家庭の中で患者さんに接する機会が一番多い人に心身症の成り立ちについてよく理解してもらうことが有効になることがあります。心身症とはどういった病気なのかを理解してもらい、患者さんの治療努力に協力してもらうようお願いすることも必要になります。

関連記事