29Sep

いつまでも友達同士のように仲の良い夫婦、お互いに尊敬しあえる夫婦、家庭内別居をしている夫婦や残念ながら離婚という選択肢をした夫婦。
せっかく2人で結婚という道を歩んでいるのですから、いつまでも仲良く過ごしたいものですよね。
では、仲が良い夫婦、離婚する夫婦とどこで分かれ道になるのでしょうか。
心理学者E.バーシャイドの仮説
夫婦が長く共に同じ道を歩んでいくためには、心理学における「マッチング仮説」という別名「釣り合い現象」と呼ばれる作用が大きく働きます。
この作用とは人は自分と同じようなタイプの人を選ぶということです。
町を歩いていると似た者同士のカップルが多いのはこのためです。
人は自分より外見が良い相手を見ると自己嫌悪に陥り、悪い相手ではプライドが許さないため、無意識のうちに自分と同じレベルの相手を選んでいます。
時に、「どうしてあの2人が?」というような美女と野獣カップルを見かけますが、これは釣り合い実験を行ったウォルスターによると、自己評価と相手のレベルをすり合わせしていることが原因だと提唱しました。
結婚相手を選ぶ際には、自分と相手がどれくらい似ているのか確認してみましょう。
社会心理学者ウインチの調査
アメリカの社会心理学者ウインチは、結婚後円満に過ごしている夫婦はどのようなタイプの夫婦かということを調査しました。
結果、夫婦のどちらかが支配的であり、もう一方が服従的であること。
夫婦どちらかががカカア天下や亭主関白といった夫婦です。
また、尽くすことが好きなタイプと尽くされることが好きなタイプという組み合わせの夫婦でした。
外見や資質、感情面では同じレベルを求めるけれど、行動面ではタイプの異なる夫婦の方が円満で過ごすことができるという調査結果がでました。
相手の欲求をお互いに満たすことができる夫婦が理想ということです。
心理学者カール・グスタフ・ユングの言葉
スイスの精神科医・心理学者で深層心理について研究し、コンプレックスを突き止めた分析心理学(通称・ユング心理学)を提唱しました。
ユングの有名な言葉をご紹介します。
「二つの人格が出会う事は、二つの化学物質の接触に似ている。もし何か反応が起これば、両者とも変容する」
夫婦という性質の異なるものが出会い、お互いに感情を持つことで両者にとって影響を与えるということです。
お互いが影響しあうことでそれぞれの性質が変容する、新しい自分へ変化するイメージですね。
人間同士が出会い、親密な関係になるということはお互いが変化するということです。
付き合っている相手がクラッシックが好きだから、自分もクラッシックを聴くようになり好きになったということも相手から影響を受けた変化のひとつでしょう。
もし、付き合っているときに相手が悪く変化してしまったなら、あなたの影響が多少なりともあるのかもしれません。
自分自身を変えることで問題が解決することもあるかと思います。
心理学者の定説まとめ
ユングはこうも言っています。
「あなたが向き合わなかった問題は、いずれ運命として出会うことになる」
自分自身が変わらなかった、避けてきた問題は、いずれ自分自身に返ってくるのです。
よりよい関係性が築くことができるように、お互いによりよい化学反応を起こすことができるように、いつも自分磨きをして見つめ直すことが大切なのです。