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解離性同一性障害や学習障害の症状・原因・治療について

解離性同一性障害(Dissociative Identity Disorder:DID)とは

本来の人格とは全く異なった性質を持つ別の人格が現れ、人格の入れ替わりが起きてしまう障害のことです。

かつては多重人格障害( Multiple Personality Disorder:MPD)と呼称されていました。

解離性同一性障害の症状

最も重篤な解離性障害であると言われています。

記憶の喪失や離人症状により無理矢理切り離された記憶と感情が別の人格となって発現し、本来の人格との入れ替わりが見られることが解離性同一性障害の最大の症状です。

他にも不安感、不眠、頭痛、眩暈、吐き気、拒食、過食、動悸、過呼吸、意識混迷、意識消失、幻聴、幻覚、体重低下、知覚異常、痛みや温度を感じなくなる、てんかん症状、カタレプシーといった症状が現れることがあります。

解離性同一性障害で現れる別人格は憎しみや悲しみや甘えといった主人格の強烈な情動から出来ており、耐えきれない苦しみや満たされない心を別人格として切り離すことで、本来の人格を苦痛から守る防衛機能の役割を持っています。

しかし記憶が途切れたり、自分が自分じゃないような感覚を覚えたり、苦しみだけでなく楽しさや喜びも感じられなくなることがあり、決して良い結果を生むことはありません。

また別人格が問題を引き起こすことも多々あり、自傷行為や自殺企図に走る人格や激烈な攻撃衝動を有する人格が生まれることも少なくありません。そういった人格の発露によって重大な事件が引き起こされてしまうこともあります。例えばダニエル・キイスの著作の題材にもなった24の人格を有するビリー・ミリガンの三件にも及ぶ強姦、強盗事件は解離性同一性障害を世に知らしめた非常に有名な事件です。

解離性同一性障害を引き起こす原因

解離性同一性障害は強いストレスからの防衛手段として発症するとされており、発症時期はストレスに対する耐性の低い幼少期である場合がほとんどです。

身体的、あるいは性的な虐待や交通事故や殺人事件などの凄惨な場面の目撃、近しい存在との死別といった強大なストレスに耐えることが出来ず、また肉親からの虐待行為であれば救いを求めることすらもままならないため、自分に起きたことではないと思い込み、人格を分断してしまうことでしか己を守れないのです。

また元来子供は大人に比べて解離能力が高い傾向があり、ストレスから逃げるための自己暗示で人格が解離してしまいやすいことも影響しています。

解離性同一性障害の治療

精神療法や環境の改善などでトラウマを取り除くことが重要です。

まずは解離性同一性障害の人が安心して治療に専念できるような環境をつくりあげることが最も必要なことであり、治療はそこから始まります。

そうすることで医師との信頼関係を築かなければ、治療は上手くいかないと言います。

精神療法では人格の統合を促す催眠療法やEMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing)と呼ばれる治療者の指先を目で追いながら想起したトラウマと向き合うカウンセリングが有効であるとされています。

うつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)を併発している場合には抗うつ剤や精神安定剤が処方されることもあります。しかし解離性同一性障害そのものに有効な薬は今のところ存在しないため、薬物療法はあくまで補助的なものとして扱われます。

また解離性同一性障害は時間の経過と共に症状が自然と快方に向かうことが少なくありません。

注意深く症状を見極め適切な治療を施すことが大切であると言えます。

解離性同一性障害のまとめ

強いストレスに原因で本来の人格とは全く異なった性質を持つ別の人格が現れ、人格の入れ替わりが起きてしまう解離性障害のことです。

人格の分断は本来の人格を苦痛から守る防衛機能の役割を持っており、幼少期に虐待や場面の目撃、近しい存在との死別といった経験をした人が発症してしまうことがほとんどです。

治療には精神療法や薬物療法などが用いられますが、最も大切なことは解離性同一性障害の人が安心して治療に専念できるような環境をつくりあげることです。

そのためには医師は勿論、周囲の協力も必要になります。

まずは解離性同一性障害という障害を理解することが解離性同一性障害の人の家族には必要なことであると言えるでしょう。

学習障害という言葉を聞いたことがありますか。言葉からなんとなくどういった病気であるか想像できるかもしれません。この病気は知能の全般的な遅れはないけれども、聞く、話す、読む、書く、計算する、推理する、などの特定のものの習得と使用に著しい困難を示す状態のことを指します。学習障害はその原因として中枢神経系に何らかの機能障害があるのではないかと考えられています。

学習障害の実態について

学習障害の有病率については調査報告によって差がありますが、おおむね2%から10%であると考えられます。文部科学省が学習障害を思わせるような学習面に困難のある児童生徒について、4.5%と算出しています。

読字障害とは

読字障害の実態についてはそれぞれの国の文化や教育内容によって多少の違いがでてきてしまいます。日本語は通常、読みと音が一致していますので、読みやすい言語であると考えられています。しかし、漢字を書くとなると英語やフランス語などと比較してもわかるように、とても難しい言語です。そのため、日本では読むことと書くことの困難をあわせて読み書き障害としています。

学習障害の原因

読み書き障害の子どもに文章を読ませると、ところどころで文字を飛ばしてしまったり、途中から隣の行の文章を読んでしまったりといったミスがみられます。こういった点から目で文字を追っていくことに困難があると考えられています。専門的な視覚能力検査によると追跡眼球運動に障害があることがわかります。同様に、漢字を書くときにバランスが悪いのもこの追跡眼球運動に問題があるといわれています。算数障害の子どもの中には目の左右の視力が極端に違う不同視があったりしますので、必要な場合には視能訓練を受けることが必要でしょう。

学習障害に対する支援とアドバイス

通常、学校などの特別支援教育では学習障害の指導に経験のある教師が具体的に指導を行っています。話を聞いて理解することが困難な子どもの場合には、補助的にメモやカードなどを利用します。口頭での指示だけではなく板書をあわせることでぐんと理解があがることがあります。また、文字をうまく書けない子には、文字の見比べからなぞり書きなど、基本的なところからはじめていくことも考えましょう。文章を読むときに文字を抜かしたり飛ばしたりしてしまう子どもの場合には、読むべき行だけが空いているカードを使って不要な行を隠すといった配慮をしてあげるのが有効です。このように、さまざまな困難に対して二次的な資料や工夫をこらすことで、子どもたちのパフォーマンスレベルがかなり上がることがわかっています。一人ひとりのお子さんにあった工夫を考えながら支援にあたっていく姿勢が望まれます。

学習障害のお子さんをお持ちのご家族が気を付けたいこと

学習障害のお子さんの中には自分の苦手さが原因で自信がなくなったり、自尊感情が低くなったりする子がいます。自己評価が低くなり、何事にも前向きにチャレンジできなくなってしまいます。そのため、自分の苦手さに対してより一層苦手意識を強めてしまう場合があります。こういった悪循環にならないためにも、お子さんができているところやできたところを積極的に評価して、やる気を下げないよう工夫していきましょう。

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