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行為障害の成り立ちから併存障害、治療について

行為障害という言葉を聞いたことがありますか。行為障害は児童の心の病気の一種で、他人の基本的な権利を無視し、社会的な規則を破るといった行動を繰り返すことを指しています。特に児童思春期にみられる行動の障害といえます。

行為障害とは

行為障害としては、①人や動物に対する攻撃、②他人の所有物を破壊する、③うそをつくことや窃盗、④重大な規則違反、といった4種類に分けられます。行為障害をもっている子どもは親や教師に対して拒否的な態度をとることが多く、権威者を無視します。また、意図的に指示に逆らったりわざわざ人をいらだたせる態度をとったりします。

行為障害の成り立ち

行為障害の発症に関する要因としては、教育環境に関する要因、社会的問題、個人のもっている要因の3つがあげられます。教育環境に関する要因とは親子の絆の確立の失敗や親の精神的問題、親のしつけ不足、親による拒絶といった問題のことを指しています。社会的問題としては、社会的な孤立、貧困、周囲に暴力集団や薬物がある、非行少年集団への親密性といったものがあげられるでしょう。個人の要因としては、言語性知能の低さ、神経学的な要因、器質、ほかの精神障害の有無といったものがあげられます。こういった要因がひとつあったからといって発症するというわけではありません。通常は多種の危険要素や重なることで発症に至るケースがあります。子どもが親に対して嫌悪感を抱き威圧的な行動をとる結果、親が子どもに罰を加え、その結果子どもはますます反抗的な態度をもつようになるといった負のらせん構造が生まれていることも往々にしてあります。

行為障害と併存する障害について

行為障害はしばしばほかの精神医学的疾患をもっていることがあります。併存障害としては、注意欠陥多動性障害、心的外傷後ストレス障害、解離性障害といったものがあげられます。ほかには、広汎性発達障害、学習障害、言語障害、うつ病や双極性障害、不安障害といった病が合併していることもあります。

行為障害の治療の前段階

行為障害は子ども本人のみならず、家族や学校といった周囲の人々に対して大きな影響を与えてしまいます。行為障害の治療としては、子ども本人の治療意志と環境の調整の2つに大きくわけられます。しかし、一般的には本人が治療意志をもち、治療を受け入れるということは稀でなかなか期待できないことが多いです。無理に治療をさせようとすると、子どもの側に反発心が増えてしまい、余計大人との関係悪化が懸念されますので、無理強いすることはやめたほうがよいでしょう。また学校や大人はこういった行為障害をもった子どもを排除しようとする動きをすることが多いですが、それでは問題の解決にはなりません。そのためまずは学校や地域でこうした青少年を受け入れて支えるための準備をする必要があります。

行為障害の治療

治療の第一段階として安全で安心できる治療環境をつくることが必要です。子どもにはっきりとわかる制限をもった枠組みをつくる必要があります。そしてこの枠組みの中で子どもの行動を制限していきます。その際同時に親を支えるためのカウンセリングを行うこともあります。そのほか、学校や地域社会でどのように子どもを受け入れ指導していくか検討していく必要があります。場合によっては薬物療法を行うこともありますので、医師に相談するのがよいでしょう。

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