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自閉症スペクトラムの症状・原因・治療と自律神経のバランスを整える簡単な腹式呼吸法

自閉症スペクトラム(Autism Spectrum Disorder)とは

知的障害は伴わないが他者とのコミュニケーション不全や強いこだわりが生じる発達障害のことです。

自閉スペクトラム症、自閉スペクトラム障害とも呼称されます。

また2013年まではアスペルガー症候群(Asperger Syndrome:AS)という診断名が使用されていました。今でも使われることの多い病名ですが正式には自閉症スペクトラムが使用されます。

自閉症スペクトラムの症状

自閉症スペクトラムには空気が読めない、他人の気持ちがわからない、自己中心的という「3つ組の障害」と呼ばれる代表的な三つの特徴があります。

これらの特徴を有しつつも知的障害や言葉の発達の遅れが見られないのが自閉症スペクトラムであると言えます。

また自閉症スペクトラムの行動の具体例は以下の通りです。

・人の言葉の裏が読めず、言われた言葉を言葉通りに受け取る

・人の気持ちを考えた言動を取れないため直接的な表現をしすぎて周囲との軋轢を生む

・代名詞を用いられると誰のことを話しているのかわからない

・指示されたり、言葉で言われなければ適切な行動が取れない。

・不適切な発言をしてしまいがち

・自分のやり方があり、変更することを頑なに拒絶する

・相手のことを考えず、自分の興味のあることだけを話し続ける

・自分の好きなことには積極的だが興味のないことには力が入らない

・想像力に乏しく、スケジュール管理などが困難

このような特徴だけを見ると欠点だらけのように思えてしまいますが、物事の細部や差異に敏感、好きなことに対しての記憶力や集中力が高い、律儀、平等主義、ルールを守るなどの特徴も見られます。

しかし社会で問題を起こしやすい特徴を多く備えていることは否めません。

自閉症スペクトラムの人物とのコミュニケーション不全によって生じるカサンドラ症候群と呼ばれる心身症を始め、周囲に影響を与えてしまうことが多く、また自閉症スペクトラムの人自身も周囲に理解されない苦しさや生きづらさからうつ病や双極性障害を発症するリスクが高い傾向があります。

また自閉症スペクトラムの人は自律神経が乱れやすく、情緒不安定になりやすいともされています。

自閉症スペクトラムを引き起こす原因

明確な原因はわかっていません。

何らかの先天的な脳機能の障害であるという説が有力です

また圧倒的に男性に多く見られる発達障害であるとされています。

自閉症スペクトラムの治療

明確な治療法は確立されておりません。

カウンセリングやソーシャルスキルトレーニングなどの認知行動療法により社会での適切な振る舞いを学び、症状を改善させることは可能です。

特に幼いうちに自閉症スペクトラムだということが発見できれば療育により、改善させていきやすくなります。したがって親が自閉症スペクトラムという発達障害を理解し、しっかりと自身の子供のことを見てあげることが大切であると言えるでしょう。

また気分安定薬や抗うつ薬を使用した薬物療法が用いられることもありますが、あくまで補助的なものにすぎません。

自閉症スペクトラムのまとめ

自閉症スペクトラムとは知的障害は伴わないが、空気が読めない、他人の気持ちがわからない、自己中心的他者という「3つ組の障害」により他者とのコミュニケーション不全が生じる発達障害のことです。

原因は不明ですが何らかの先天的な脳機能の障害であるとされています。

治療はカウンセリングやソーシャルスキルトレーニングなどの認知行動療法が主であり、

薬物療法は補助的なものにすぎません。

早期発見により症状を改善できる可能性が高まるため、自閉症スペクトラムの子供の親がしっかりと自身の子供のことを見てあげることが何よりも大切であると言えます。

“風邪は万病の元”という諺があります。ストレスも同様に“ストレスは精神疾患の元”といえます。ストレスフルな社会で、うつ病のような精神疾患に冒されず健康的に生活していくには、ストレス対処法の習得が必要です。

ストレッサーとストレス反応とは

外部からの刺激(身体内部からの痛みもあります)をストレッサー、このストレッサーよる心身の反応をストレス反応と言いますが、両者を含めてストレスと呼ぶことが多いと思われます。

ストレッサーは、パワハラ・セクハラ、親しい方の死などのような怒り・悲しみの反応を発生させる刺激だけでなく、結婚・子供の誕生・昇進のような喜びもストレッサーになります。

ストレス反応は、鈴・鉦・太鼓のように同じ強度で、打っても楽器の大きさや形状で発する音色や大きさに違いがあるように、人間も同様に同じストレスレベルでも各人各様に反応は異なります。

ストレスと精神的な疾患の関係

ストレスを原因とする精神疾患は、うつ病、パニック障害、依存症(薬物、アルコール、買い物など)、摂食障害(拒食症・過食症)、睡眠障害など数多くありますので、治療や予防にストレスコントロールが重要です。

人間(生物)は、皮膚などにより外界と内部を区別して、内部の状態を一定に保つよう内部の諸機関(臓器)が協働しています。ストレスは、この内部の状態を一定に保つ機能を阻害します。例えば、ストレスに晒されると消化不良や食欲がなくなります。これは、体内の諸機関は、自分自身の意志でコントロールできない自律神経系により支配されており、ストレスが自律神経系(交感神経)に作用して、胃酸の分泌を抑制したためです。例のようにストレスが自律神経系に作用することにより身体に種々の影響が現れます

自律神経系の働きとは

心臓や肺などの内臓の動きを意識的にコントロールすることはできません。あたかもクロックをトリガーにして協働しているようです。このような内臓の動きをコントロールしている神経系を自律神経系と呼び、交感神経と副交感神経の二系統から成ります。交感神経は、身体の戦闘状態を支配し、副交感神経は、身体の休息を司ります。

交感神経は、昼間の生活で仕事をしているときに支配的になる神経です。仕事をしているとき、スポーツをしているとき、ギャンブルをしているときなどです。極端な例を出すと目がギラギラしているときです。交感神経が優位な状態になるのは、活発な状況とストレスを感じている場合で、心拍数が増加し、血圧が上昇し、血管が収縮します。

副交感神経は、休息時に支配的になる神経です。休息しているとき、入浴しているとき、音楽を聴いているときなどです。副交感神経が優位な状態にあると、心拍数が減少し、血圧が低下し、血管が拡張します。下世話な話、男性器は大きくなり、子宮も広がります。平和なときにこそ、子作りとなります。

交感神経と副交感神経のバランスが崩れると

交感神経は、体を戦闘状態に保つ作用がありますので、休息(睡眠)すべきときに交感神経が優位な状態にあると寝つきが悪くなります。この状態が継続すると眠れない状態になり、不眠に至ることもあります。

交感神経と副交感神経のバランスを回復するには

ストレスなどで自律神経系のバランスが崩れると、交感神経優位の状態になります。この交感神経優位の状態を意識的に修復する方法はあるのでしょうか?

睡眠中呼吸は、無意識の中で行われています。また、ドキドキすると早く、のんびりするとゆっくりとした呼吸になります。でも意識的に早くもゆっくりとしたリズムで呼吸することは可能です。このように呼吸は、自律神経系に支配されていますが、意識的にもコントロールできます。

呼吸は、息を吸うときには、交感神経が、息を吐くときには副交感神経が働いています。また、呼吸に関係する臓器に横隔膜があり、横隔膜には自律神経系が張り巡らされていますので、呼吸を通じて自律神経系をコントロールできる可能性があります。

呼吸法には、胸部を膨らませる胸式呼吸法と腹を膨らませる腹式呼吸方が有りますが、腹式呼吸の場合には、横隔膜を上下させますので自律神経系への働きかけが大きくなります。

腹式呼吸で自律神経系のバランスを回復する

呼吸法をコントロールすることで自律神経系のバランスを回復できます。呼吸法として横隔膜を上下させる腹式呼吸を行い、肺にある空気を出し切るイメージで息を吐き、その反動で息を吸う感覚です。

肺に充分な酸素を取り入れ、腹式呼吸で副交感神経に働きかけて血管を拡張し、酸素濃度の高い血液を体中に行渡らせます。

呼吸は、吸う→吐く、のイメージで語られることが多いのですが、腹式呼吸は、吐く→吸う、の動作をイメージして下さい。息を吐くときは、鼻からでも口からでも特に問題はありませんが、息を吸うときには、鼻からの呼吸を心がけて下さい。外気を口から取り入れる呼吸を行うと、口内の渇き(口臭の原因となります)とのどにダメージを与えます。

体の姿勢は、背筋を伸ばして下さい。背中が丸まった状態では、胸式呼吸となり腹式呼吸の効果が得られません。腹部を強く締め付ける状態では、腹部を充分に膨らませることができませんので、ゆったりとした服装が適しています。

鼻又は口から体中の空気を吐き出すイメージでゆっくりと息を吐きますが、吐くときには、腹部を凹ませて下さい。その後、一瞬息を止める状態を保持し、息を吸います。前述のように口からでなく鼻から空気を取り入れます。その際にゆっくりと腹部を膨らませます。

呼吸法の習得でストレスコントロール

メンタルヘルスを健康な状態に保つことは、安定かつ平穏な生活を送るためには、不可欠ですが、メンタルヘルスに影響を与えるストレッサーは、いたるところに存在します。ストレッサーは、精神的な疾患の原因系の大元ですので、ストレッサー及びストレス反応と上手に付き合う方法を身につける必要があります。ストレス反応の要である自律神経系に働きかける適切な呼吸法である腹式呼吸を行うことでストレスコントロールができるようになります。

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