心理学の種類・心理学者・日常で役立つ心理学と心理テストを紹介します。

menu

メンタル心理.net

老年期幻覚妄想状態の症状、原因、治療について

老年期幻覚妄想状態といった言葉を聞いたことがありますか。これはお年寄りに実際にはないものが見えたりない声が聞こえたりするといった幻覚や、妄想(根拠のないことを思い込むこと)を生じる精神障害のことをいいます。老年期せん妄や認知症でも似た症状を示すことがありますが、それ以外でも幻覚妄想を起こした場合をいいます。

老年期幻覚妄想状態の症状について

老年期幻覚妄想状態の症状としては妄想が中忍になります。隣の人が嫌がらせをするといった被害妄想から、体が悪くなってしまったといった心気妄想、主人が浮気をしているといった嫉妬妄想などが症状として現れます。誰が聞いてもおかしいようなものは少なくて、日常生活の中でありそうな内容なので、周囲の人もなかなか妄想とは気づかないことが多いです。約半数ほどに幻覚がみられます。ないはずの声や音が聞こえるといった幻聴、夢をみているような幻視、といったものがあります。不眠や不安、抑うつ気分といった神経症状もみられます。

老年期幻覚妄想状態の原因とは

老年期幻覚妄想状態の原因を探るために精密検査をされることがあります。若い人とは違ってお年寄りでは何らかの体の病気をもっていることが多いです。そのため、体のびゅおきが幻覚妄想と関連しているのか、判断することが重要になります。日常に不自由を感じる視力低下や難聴なども引き金になることがあります。また、心理的な面で問題がみられることもあります。老年期には自分や家族の病気、転職や退職、友人や近親者の死といったことはこの時期誰にでも起こりうるものです。脳の老化とライフイベントといったことがあわさって幻覚妄想状態をつくりだしているとも考えられます。

老年期幻覚妄想状態の治療について

老年期幻覚妄想状態の治療としては薬物治療が中心になってきます。抗精神病薬によって症状をおさえることができます。不安が強いときには抗不安薬、眠れない場合には睡眠導入役薬を加えたりすることもあります。外来で治療をするのか入院治療をするのかは患者さんの状態や家族や周囲の人の意向といったものによっても異なります。また、精神療法が行われることも多くあり、患者さんの悩みを理解して不安を減らし、治療を進めるために患者さんを支える役割をしてもらいます。

老年期幻覚妄想状態の患者さんのご家族へのアドバイス

妄想は客観的に違っていても、患者さんにとっては真実です。肯定する必要はありませんが、はなからとりあわないといった対応は逆効果になるので注意しましょう。親身になって話をよく聞き、患者さんの立場になって理解しようとする態度が重要であるといわれています。患者さんは精神科受診に抵抗を示すかもしれませんが、自分でも困っていることをきっかけとして受診を誘うとよいでしょう。精神科であるといわずにうそをついて連れて行ったりすると、不信感が生まれてしまうのでそういった態度はやめたほうがよいです。原因はさまざまですので、心理的な面にばかり目を向けずに多面的にみえるようにしましょう。また、薬物療法によって症状が改善することがありますので、薬に対して過度に心配を持つ必要もありません。医師の話をよく聞いて服薬するように伝えてください。

関連記事