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吃音の症状や治療方法と心理学者バンデューラとキャントリルの心理の考え方

心理

吃音という言葉を聞いたことはありますか。一般的には吃音のことはどもりと呼んでいることが多いです。緊張した時や驚いたときなどに言葉がどもってしまう経験は誰にでもあると思います。しかし、この吃音の場合は、どもることがたびたびあり、そのことによって相手とのコミュニケーションがスムースにとれなかったりします。

吃音について

吃音は通常子どもの頃にみられることが多く、一度治っても再発することがある疾患です。吃音の原因は不明であり、さまざまな要因があるのではないかといわれています。なんらかなの素因があると考えたり、無意識の抑圧された欲求が表れていると考えたりするようです。有病率は1パーセントであり、それほど珍しい疾患ではありません。言葉を獲得する3歳から5歳ころに発症することが多いといわれています。また女性よりも男性に多くみられます。

吃音の症状について

吃音の状態は4段階に分かれているといわれています。第一層では、音や音節が繰り返されます。第二層では、口が張り付いてしまった状態や開口、目を閉じるといった随伴症状をでることがあります。次の第3層では緊張が強くなり話しにくくなってしまうため本人は吃音を自覚します。第4層になると、どもるのが恥ずかしかったり辛く感じてしまうため、話をする場面を避けるようになってしまいます。

吃音の対応について

幼児期の吃音については自然治癒する場合があります。ただし、吃音がでているときに、親が無理やり吃音を訂正させようとしたりすることは逆効果になることがあるので注意が必要です。また、吃音を笑ったりばかにしたりすると、余計しゃべれなくなってしまうのでそういった対応は決してしないようにしましょう。自然治癒しない場合には本格的な治療を考えていく必要があります。

吃音の治療について

吃音の治療としては言語聴覚療法を行うことが多いでしょう。リハビリテーションの一環であり、専門家と一緒に吃音を和らげる訓練を行っていきます。吃音の自覚がない幼児の場合には、こういった訓練ではなく環境調整法か遊戯療法が行われることが多いでしょう。環境調整法とは、どもっていることを指摘しない、言い方を教えない、吃音に対して態度を変えないといった対応を周囲の人間が行います。そういった状況の中で本人が自発的に話せる環境をつくるのです。遊戯療法では、子どもは何らかの制限を受けることなく、プレイルームで心理の専門家と一緒に遊びます。遊びの中で日常のストレスや辛さなどを表現したり発散させたりすることを目的とします。あるがままの態度で子どもを受け入れることで、不安を減らし、感情表現を促す技法になります。適切な対人関係の経験を蓄積していく中で安心して会話することを体験してもらいます。

自分の吃音とつきあう

残念なことに吃音が治り、流暢に話をすることができるようになる人がいる一方で、吃音が残ってしまう人もいます。少しずつ言葉を改善していくことは必要になりますが、自分の吃音と付き合いながら生きていくことが必要になります。吃音をもちつつ生きるのは難しいことかもしれませんが専門家などに相談しながら自分らしく生きている方がたくさんいらっしゃいます。

吃音症(stammering symptom)とは

スムーズは発話が困難になる障害のことです。

どもりと呼称されこともありますが、差別用語に設定されており、メディアでは使用が禁止されています。

吃音症の症状

吃音症の人は言葉の発声が困難であり、頭で考えた言葉がそのまま声として発音できません。

症状は主に以下の三種類のタイプに分けられます。

・第一声を何度も繰り返して発音してしまう連声型

「あ、あ、あ、ありがとう」

・第一声や言葉の一部を伸ばして発音してしまう伸発型

「あーーーりがとう」

・第一声が詰まって発声できない無声型

「……あ……あ……」

このような上手くいかない発音の苦しさから瞬き、体を叩く、手足を振る、足踏み、顔を顰めるといった症状が見られることがあります。

必ずしも全ての言葉に適用されるわけではなく特定の言葉に対してのみ発声が困難になる場合や吃音を意識せずに話すことで症状が発現しないこともあります。

逆に言えば意識をすればするほど症状は悪化していく傾向があるのです。

したがって吃音症の最も辛い部分は精神的な苦痛であると言えます。

周囲の反応は勿論ですが、例え周囲が全く気にしていなかったとしても吃音症の人は自身の症状を恥じ、苦しんでいることが多く、それが原因でうつ病や対人恐怖症を発症することもあり、挨拶や電話、店での注文ができなくなってしまったり、授業で指名されても音読が出来なかったり、引きこもりになってしまうことで更に周囲との溝を深める事態にも陥ってしまいかねません。

吃音症の苦しみから自殺に至った例も存在するため、非常に艱難辛苦な障害であると言えます。

吃音症を引き起こす原因

吃音症の原因は一つではないとされています。

・強いストレス

・脳の誤作動により、言語処理よりも先に身体が反応してしまうため

・「ドーパミン」や「セロトニン」などの神経伝達物質の異常により、脳の処理が追いつかなくなってしまうため

・遺伝(吃音の発症に関係する特定の遺伝子があるとされている)

以上のような原因が重なり合って発症すると考えられています。

家庭の不和、躾が厳しい、左利きの矯正、乱れた言葉の飛び交う環境で育ったなどの経験も吃音症の発症を招きやすいようです。

また統合失調症の症状としても吃音症を発症していることがあるため注意が必要です。

吃音症の治療

発声や苦手な言葉に対する認識を変えるための認知行動療法や発声訓練、環境の改善などが主な治療法になります。

かつては吃音症の原因は全て精神的なものであるとされていたため、施される治療はあまねく精神療法であり非常に難治な障害であると思われていました。

しかし原因は心理的なものに限らないため様々な原因を想定して治療していく必要があります。

幼少期であれば比較的治療も容易です。環境の改善により症状が解消されることがほとんどであると言います。

対して成人の吃音症は癖や条件反射としてインプットされてしまっているためそう簡単には解消しませんが、それでも適切な治療を施していけば必ず快方に向かいます。

吃音症のまとめ

吃音症とは頭で考えた言葉がそのまま声として発音できずスムーズは発話が困難になる障害のことです。

しかし吃音症の最も辛い症状は言葉が出ないことそのものではなく、言葉が出ないことに対する精神的なダメージであると言えます。

うつ病や対人恐怖症を発症する原因となってしまうこともあり、自殺に至った例もあるため、非常に艱難辛苦な精神疾患であると言えます。

発症の原因はいくつかの要素が重なっているとされ、ストレス、脳の誤作動、神経伝達物質の異常、遺伝などが影響していると考えられています。

治療法は認知行動療法や発声訓練、環境の改善などが挙げられます。

吃音症は適切な治療を施していけば治る障害ですが、原因は心理的なものに限らないためまずはそれを見付けることが吃音症の治療の第一歩と言えるでしょう。

ドラマなどでよくある、今から何かの勝負に出るとき、鏡を見ながらペチッと自分の頬を両手でたたきながら「私は大丈夫、きっとうまくいく・・・」と自己暗示をかけるシーン。

客観的に見ると少し恥ずかしく感じますが、この行動、自分に言い聞かせるには効果的な方法なんです。このようにして、根拠の有無は関係なく自分に自信をつける事を「自己効力感」と言います。

今回は、この自己効力感について提案している心理学者、バンデューラをご紹介します。

アルバート・バンデューラ

1925年~、自己効力感・行動的学習理論を唱えたカナダの心理学者。スタンフォード大学の心理学教授を長く務め、心理学界への功績は大きく、数々の賞を得ています。
根拠のない自信

達成すべき目標に対し、「きっとできる」と「きっとできない」では、何か行動を起こす時に影響力に大きな差が出ます。

ここで重要なのは、実際に「できそうなのかどうか」は全く関係なく、気持ち純度100%で、「自分はできる」と思い込むだけで、結果が大きく変わります。このように、自分への信頼と有能さで自分言い聞かせる事を「自己効力感」と言い、何か行動を起こす際には重要な心理であると、バンデューラは唱えています。

そして、自己効力感が高まる事で、モチベーションが上がり、行動を起こせば成功、そして根拠のない自信に、根拠がついてきて・・・スパイラルアップ間違いなしです。

しかしながら、今すぐはい「私自信あります」と言い聞かせても、なかなか難しいですよね。そこで、自己効力感の高め方をご紹介します。

≪達成体験≫「できない」「できていない」事に焦点をあてるのではなく、成功体験に注目することが重要

≪代理体験≫できている人を観察し、「自分にもできそう」なセルフイメージを膨らませる

≪言語的説得≫毎日10回「自分はできる」と唱える

≪生理的情緒的高揚≫「やってみたら意外に落ち着いてできた」という体験
見てればできる

日本には、「門前の小僧 習わぬ今日を読む」ということわざがあるように、日本は比較的「見て盗め」と、芸事などは特に言われます。

これは、日本のことわざだけのお話ではなく、バンデューラは実験し、実証されています。

2グループの子供たちに対し、1つには大人が暴力をふるう様子を見せ、もうひとグループは、大人が普通に遊んでいる要するを見せると、前者の子供たちの方が、明らかに暴力的になっていたそうです。

この実験から、子供たちにあえて何かのきっかけを与えて反応を引き出さなくても、見ているだけで、誰に強要されるでもなく模倣するのだという事がわかりました。これを「社会的学習理論」(モデリングによる学習)と呼びます。

いつも自信に満ち溢れている人は、自己効力感がとても強い人なのかもしれません。

自分にはちょっと・・・と思う人こそ、「自分はできる」と10回唱えて自己暗示をかければ、素晴らしく良いスパイラルが待っています。その勢いで目標達成できれば、それはもう根拠ある自信であり、さらに自分への信頼度が増します。

そして、背筋をしっかり伸ばして、まっすぐ前を微笑みながら歩いていきたいものです。

アメリカのとあるラジオ番組で・・・。

「番組の途中ですが緊急速報をお伝えします。ただいま巨大な隕石が落下し、大勢のけが人や死者が出た模様。・・・その隕石の上部が開き、中から宇宙人が出てきました・・・」

もしあなたが聞いていたラジオから、このような映画のワンシーンのようで、ウソだろうと思いながら、周囲に参考になる人がおらず、ウソと信じる根拠が無い・・・こんな時どうしますか?

今回は、こんなおよそ心理学のお話とは思えない内容ですが、ここに大きく関わった心理学者キャントリルのご紹介と共に、冒頭のラジオドラマのお話しをします。

ハドレー・キャントリル

1906年~1969年、アメリカの世論研究者であり社会心理学者。世論調査における幸せ指数を10段階で表した「キャントリルの階梯」など世論調査の分野に功績を残しました。
パニックの準備

アメリカCBSのラジオ放送は、最初に「これから放送する内容は「宇宙戦争」というお話のラジオドラマである」事を明言したうえで、リアルを追求し、緊急速報という形で、「隕石が閃光を放ち落下。宇宙人が襲来してきた」と伝えました。

その後も、放送中4回ほど「ラジオドラマである」事を挟みつつ、宇宙人の襲来が目の前で起きているような実況中継風の放送を続けました。

何度も「フィクション」である事を繰り返し放送していたにも関わらず、この番組の全米のリスナー600万人のうち、100万人以上が不安になったり、パニックを引き起こしました。

舞台とされたニュージャージー州では、逃げ惑う人あり、自分の罪を懺悔し神に祈りをささげる人や、隕石を探し回る教授など、本当の事だと信じた人が多くおり、最後には、銃をもって表に出て、発砲事件を起こす人まで現れました。

パニックの後始末

しかしながら、多くの人数とはいえ、全くパニックにならなかった人との差は何だったのでしょうか。

実は、当日に問題の放送と少し時間が被る状態で、かなり人気のラジオ番組を放送しており、多くの人がその番組が終わってから問題の放送局に合わせて聞き始めたそうで、冒頭の「ラジオドラマですよ」の注意喚起を聞かないまま、本編を聞き始めたようです。

その為、本編の内容が衝撃過ぎてパニックになった後は、いくら本編中に「ラジオドラマです」と言われても耳に入ってこなかったというわけです。

「宇宙戦争」の物語自体は、最終的に宇宙人が地球のウイルスに勝てず、次々に死んでいき、事なきを得るというオチで、お話自体は完結しますが、現実の世界のパニックについては、終息にかなりの時間を要したそうです。

現在でも、情報を鵜呑みにするとパニックが引き起こされる例として、社会心理学の研究材料となっているそうです。

「まさか・・・」と嘘のような話ではありますが、日本でもかつてのオイルショック然り、芸能人のゴシップ然り、本当か嘘かもわからない情報に翻弄されています。

日本は特に平和ボケしているとも言われるように、もしテレビで流されている情報が、テロの一環で、誰かの差し金かもしれないといった危惧も、頭の隅に置いておかなければいけないのかもしれません。そしていざというときに自分がどのような行動をとるべきか、普段より考えておくことが必要ですね。

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