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ストックホルム症候群の症状・原因について

ストックホルム症候群(Stockholm syndrome)とは

被害者が加害者に対して友愛や愛情などの尋常ならざる感情を抱くようになる心理のことです。

1973年8月にスウェーデンはストックホルムのノルマルム広場において発生した銀行強盗事件(ノルマルム広場強盗事件)から名付けられています。

同様の症状をヘルシンキ症候群と呼称している場合もありますがヘルシンキ症候群は映画の劇中で使われていただけの呼び名であり、正式な用語ではありません。

ストックホルム症候群の症状

ストックホルム症候群とは被害者が加害者に対して好意的な感情を抱くことです。

命名の由来であるノルマルム広場強盗事件では、立てこもった犯人に人質が協力し、警察に銃を向けたり、事件後も犯人を庇い、警察の捜査に対して非協力的でした。後に人質と犯人の一人が結婚までしています。

したがってストックホルム症候群の症状は好意的な感情からなる以下の三つの行動が主だと言えます。

・救出しようとした第三者に敵対行動をとる

・加害者に協力、加担する

・加害者を庇う

ストックホルム症候群を引き起こす原因

人は死に直面すると無意識に生きようと行動します。

したがって加害者に対して被害者が好意を抱くのは、そうすることで加害者を懐柔し、自身への待遇を改善したいからにほかなりません。また非日常的で過酷な経験を共有することによって生じた共感や同情、また極度に抑圧され制限された環境においてはトイレや食事、睡眠等を許されただけでもその犯人の許諾が大変な許しのように思われてしまうことが原因のようです。

リマ症候群とは

加害者が被害者に対して親近感を抱き、態度が軟化する心理をリマ症候群と言います。

事件例としては特殊部隊突入時に人質を射殺することができず、犯人が特殊部隊に射殺された「在ペルー日本大使公邸占拠事件」が挙げられます。

またリマ症候群の発症には以下の条件があります。

・被害者がストックホルム症候群を発症していること

・被害者に比べて加害者の数が少ないこと

・被害者に対して加害者の生活環境や知識が劣っていること

家庭内ストックホルム症候群(DSS)とは

ストックホルム症候群は家庭内でも見受けられる症候群です。

逃げ場のない環境に置かれて支配されれば人は誰しもストックホルム症候群に陥る可能性を孕んでいます。

「トラウマチック・ボンディング」と呼称される加害者と救済者が同一である場合に起こる混乱が原因となり、逃げ出すことができなくなってしまう場合もあります。

虐待児童やドメスティックバイオレンスの被害者が加害者である親やパートナーを庇う心理がまさにそれです。

自身からは逃げ出すことができないために必然的に長期間虐待や暴行を受け続けることになり、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や精神疾患を発症するリスクが爆発的に高まるため、平和な国である日本においてはこちらの方がより身近で重大な問題であると言えるでしょう。

ストックホルム症候群のまとめ

ストックホルム症候群とは被害者が加害者に対して尋常ならざる好意的な感情を抱くようになる心理のことです。

加害者が被害者に対して好意を抱く場合はリマ症候群と呼称されます。

またストックホルム症候群は家庭内でも起こり得る症候群であり、虐待児童と親やドメスティックバイオレンスの被害者とそのパートナーの関係がそれに当たります。

家庭内ストックホルム症候群は長期間の虐待や暴行により、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や精神疾患を発症するリスクが爆発的に高まるため、懸念すべき症候群であると言えるでしょう。

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