心理学の種類・心理学者・日常で役立つ心理学と心理テストを紹介します。

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行動やしぐさから分かる4種類の心理-集団心理やビジネスにおける心理学

行動から働く集団心理学について学びます。

反対意見が言えない集団思考の心理

集団になると陥ってしまう心理行動に集団思考と呼ばれるものがあります。

集団思考の研究で有名なアメリカの心理学者アーヴィング・ジャニスは、集団思考で大きく働く心理の力を「不敗幻想」と表現しました。これは、自分が属している集団にはパワーがあり、その集団のために集団のメンバーの一人一人は一生懸命行動しており、そのため、この集団のパワーは絶対でどんなことでも乗り越えていけるという幻想のことを指します。

集団に不敗幻想が芽生えると、反対意見や少し方向性が違う意見などは言えなくなります。常に全員一致が原則になり、問題が発生しても対応が遅れてしまい、良い方法を思いついたメンバーがいたとしても、その意見を言う場もなく埋もれてしまいます。

最悪の場合、反対意見を言ったメンバーを暴行するといった事件にまで発展してしまいます。これは、日ごろの欲求不満からくる行動だと言われています。

他人同士が集まった集団の場合、責任感や危機感が薄れがちになり、皆が同じことをしているから大丈夫と思ってしまいます。これを「普遍感」といいます。

人間には本能的に多数の人の価値観になびいてしまう傾向があり、そうしておけば大丈夫という心理が働きがちです。このような集団でいることにより起こりやすい心理を把握して皆が行動することで、よい雰囲気づくりを行えます。

心理学

一人の意見が多数派の意見を変える心理

集団の意思が影響を与えることが多いですが、少数派の意見が集団に影響を与えることもあります。その働きを、フランスの心理学者セルジュ・モスコヴィッシが「マイノリティ・インフルエンス」として、実証しました。

マイノリティ・インフルエンスは下記の二つの方法があります。マイノリティ・インフルエンスは、多数派の意見とあまりにもかけ離れている場合、あまり作用しないことも分かっています。

ホランダーの方略

過去に集団に大きく影響を与えた人が、その実績から集団を説得し理解を得ていく方法です。これは、力を持つ少数派の人間が影響を与える方法になります。

例えば、新しいプロジェクトを立ち上げる際、リーダーと認めうる人物が困難な案件でもできる、絶対上手くいくと前向きに周りを説得する場合をホランダーの方略と言います。

モスコヴィッシの方略

ホランダーの方略とは逆に、力や今までの実績がない者が自分の意見を繰り返し主張し続けることで、多数派の意見に影響を与えていく方法になります。

例えば、何度も却下される企画があったとして、「これは絶対に成功する!」と何度も同じ企画を出し続け、ついには多数派の企画を覆すという場合をモスコヴィッシの方略といいます。

根回しすることでビジネスが上手くいく心理

ビジネスの基本は根回しと言われることが多いです。

例えば、組織に案件を紹介したり、企画を紹介する際に、その組織で最も力のある人に自分の意見に賛成するように働きかけておくことで、スムーズに事が運びやすくなります。

根回しは、組織の中の力関係をきちんと読まなければなりません。

この力関係を「ソシオメトリック・テスト」という方法を使って研究したのが、オーストリアの精神分析医ヤコブ・モレノです。

ソシオメトリック・テストの方法

  1. まず、グループのメンバーに自分が惹かれる人や選択したい人、逆に反発したい人をそれぞれ指名させます。
  2. 次に1を基にグループの構造を把握します。
  3. 把握したら、どの点を改善すれば上手く組織は回るかを分析します。

3の分析の際に、結果をまとめるのに使われる表を「ソシオグラム」と呼びます。

心理学

やる気のない部下をやる気にさせる宣言の力の心理

どこにでもやる気のない人間はたくさんいます。基本的にやる気がない人が自分と関係ない人であれば放っておけばいいのですが、学校や職場ではそうもいきません。

その場合、やる気を起こさせる有効な方法があります。それは、やる気のない本人にパブリックな場所で目標を宣言させることです。

自分一人で目標を決めるとつい怠けてしまうため、目標を大勢の人の前で宣言することで、責任感が芽生え、本人は努力する確率が高くなります。これを心理学では、「パブリック・コミットメント」と呼びます。

他には、例えば、朝礼や会議の最後に、目標として皆で宣言することにも使えます。グループで宣言することでも、パブリック・コミットメントの心理が働くのです。